森林保護ボランティアとは?初心者でもできる自然を守る方法

森林の役割とそれを守るための森林保護活動
森林は、人間社会と地球環境の双方を支える重要な存在です。その役割は多岐にわたり、私たちの暮らしや生態系の維持に欠かせません。森林は、光合成によって二酸化炭素を吸収し、酸素を生み出します。これは昨今地球規模で問題となっている気候変動の緩和に繋がる大きな働きであり、人間を含むすべての生物が生きていくうえで欠かせない機能です。また、森林は土壌をしっかりと固定し、雨水をゆっくりと貯え、安定した水源の保全と同時み、洪水や土砂災害を防ぐ役割も担っています。
人間だけではなく、あらゆる生物の生息にも欠かせない森林は、生態系のバランスを保ってくれる存在でもあります。鳥や哺乳類、昆虫、微生物など多様な生き物が森に依存し、互いに関わり合うことで豊かな生態系が成り立っています。
このように、森林は環境・生物・人間社会のすべてを支える基盤であり、未来に向けて守り続けるべきかけがえのない資源なのです。
森林保護ボランティアとは?
森林保護ボランティアとは、地域や団体が主催する活動に参加し、森を守り育てるために協力する取り組みです。森林ボランティアの活動は、専門的な知識がなくても参加できるプログラムが多数あり、初心者や子どもと一緒に参加できる内容も多くあります。
森林保護ボランティアの主な活動
- 植樹
 - ゴミ拾い
 - 落ち葉かき
 - 下草刈り
 - 間伐
 - 登山道・林道の整備
 
ゴミ拾いや下草刈りなど、軽作業から、間伐といった、樹木の一部をチェーンソー等を使用して大きく刈り込む作業など多岐に渡ります。中には子どもたちに向けた、森や木に親しみを持ち森林の大切さを知ってもらうための森林観察や間伐材を利用した木工体験などもありますので、自分でできる事、家族で体験したいことをイメージし参加を検討するとよいでしょう。
参加方法と探し方
森林保護ボランティアに参加する方法はいくつかあります。自治体や環境団体、NPO法人などが定期的に活動を企画しており、公式サイトやSNSで募集情報を発信しています。環境省や各地の森林組合のホームページでも、参加者募集の情報が掲載されている場合があります。まずは自分の住んでいる地域の情報を確認してみるといいでしょう。
森林保護ボランティア活動の場合、当日参加をすることは難しい事が多いので、事前に申し込みや準備をする必要があります。募集要項を確認し、作業内容や参加条件をしっかり確認したうえで申し込みを行いましょう。不明点があれば事前に確認しておくのも大切です。
参加する際の注意点
プログラムによっては事前に申し込みはもちろん、対象年齢がある場合や参加費が必要な場合があるため、募集要項を確認することが大切です。無理をせず、自分の体力や経験に合った活動から始めることで長く継続できます。
また、道具を使ったり、物を運ぶ、斜面の上り下りといった体を動かす活動がメインとなるので、体を動かしやすく汚れても大丈夫な恰好が望ましいです。
- 長袖・長ズボン … 虫や木のトゲ、植物への接触によるかぶれなどから肌を守ります。
 - 登山靴・長靴・地下足袋 … 山の中は地面が不安定な場所が多いので、捻挫を防げるものが好ましいでしょう。
 - 手袋 … 転んだ時に手を切らないようします。木や刃物を持つときには滑りにくいものを用意しましょう。
 - タオル・手ぬぐい … 汗をふくのに使用します。
 - リュックサック … 手がふさがらないように、荷物はできるだけリュックサックに入れておきましょう。
 
軽作業でも、山に入り体を動かす作業に水分補給は欠かせません。こまめな水分補給と休憩をとりながら、無理なく活動しましょう。
森林保護ボランティアは集団作業が基本
森林保護活動は、山道を歩いたり、刃物を使うなど危険が伴う事が多くあるので、基本的にはグループで協力して行う集団作業となります。
集団で取り組むことによって安全を確保でき、仲間と協力する達成感や交流を得られるのが大きなメリットです。一方で、作業の進行やペースを周囲に合わせる必要があるので、個人の自由度は低くなりますが、同じ目的を持ち、自然の中で汗を流す体験は、学びや喜びを共有する大切な時間となります。こうした経験は、森林保護活動の継続への意欲をきっと高めてくれることでしょう。